トップダウンでは残業はなくならない

トップダウンで残業ゼロが成功するケースとは

本屋でビジネス本のコーナーを見ていると
「私(社長)が○○をするようにしてから我社からは残業がなくなりました!」
という内容の本が結構多い。

僕が読んだ本では吉越浩一郎氏の
「残業ゼロ」の仕事力(日本能率協会マネジメントセンター)というのもそういう内容の本だ。

結構前に読んだ本なので細かい内容はあまり覚えていないが、吉越氏の
大手下着メーカーであるトリンプ・インターナショナル・ジャパン社長時代に
「残業禁止」を実現した方法が主に書かれている。
(確か、吉越氏の仕事のし過ぎが原因でフランス人の奥さんがブチ切れて
 離婚寸前までいってしまったことがきっかけだったと思う。)

社長自ら指揮をとって残業根絶を目指してくれる会社なんて非常に素晴らしいです。
社長命令で残業ゼロが徹底されれば社員もそれに従わざるを得ず
いずれは残業がなくなるはずなので会社一眼となって頑張ってやって欲しいと思います。


残業ゼロに真面目に取り組む社長はレア

ただ、こういった社長が残業をなくそうとしている非常に会社は稀であり、
日本に存在する99%以上の会社ではトップダウンで残業をなくすことは不可能だと僕は思う。

それは何故か?

99%以上の会社では残業をなくす努力が

  • ノー残業デーを設定する
  • 仕事の効率化を行うように社員に指示をする
という程度のものだからだ。

■ノー残業デー
最近は社員のワークライフバランス支援に関してノー残業デーを設定する会社が
まあまあ増えた印象がある。
就活サイトの会社紹介のページを見ても「○曜日はノー残業デーです。」というような
文言をよく見かける。

ただ、定時退社日の設定と合わせて業務量の調整を行なっている
という会社は見たことがない。
会社としてはノー残業デーを設定しただけで満足してしまっているので
それ以上改善するつもりはないわけだ。

じゃあ社員がノー残業デーに定時で帰った際に残った仕事はどうするのか。
当然ながら別の日にやらなければならないので結局、総残業時間は
ノー残業デーがあってもなくても変わらない。


■仕事の効率化を行うように社員に指示をする
仕事の効率化が行われれば仕事にかかる時間が短縮できるので
残業がなくなる、という考えのもとの指示なのだと思う。

ただ、ここで注意しなければならないのは、仕事を効率化するということは
仕事の仕組みを作り直すということであり、
大抵の場合、仕組みを作るのには時間がかかるものである。

普段から残業しなければならないほど忙しい社員がそんな時間を
捻出できるはずはないし、しかも会社が効率化の仕組みを作るために
仕事の量を減らしてくれるわけではないのでこの場合も残業時間は変わらない。

いや、変わらないだけならまだ良いが、会社がやたら指導熱心であると
仕事の効率化を頻繁に催促してくることがある。

そうなってしまったら、普段の仕事(もちろん残業あり)が終わった後に
「仕事の効率化についての仕事」をやらなければならなくなり
残業時間は減るどころかむしろ増えてしまうこともあるので最悪だ。
(前に働いていた会社の先輩は上司から効率化を強要されて
 毎晩自分の仕事が終わった後に「効率化の仕事」のために残業をしていた。)


結局、多くの会社では社員のワークライフバランス支援を行なっていますという
ポーズが欲しいだけであるので、ノー残業デーや効率化の指示など、
それらしいことを形だけやっているに過ぎないというわけだ。


ボトムアップで残業ゼロを目指す

それじゃあ、どうやって残業ゼロを目指すのか。
トップダウンが期待できないのであればボトムアップでやるしかない。

要するに、残業を拒否するということだ。

下っ端の社員が残業を拒否して仕事が回らなくなれば会社としては
困ることになるので嫌でも残業ゼロで仕事が回るような仕組みを
作らざるを得なくなる。


現実問題として残業を拒否するのがなかなか難しい点、
社内で一人だけ実行してもあまり効果が出ない可能性が高い点などの問題点はあるが
残業前提の仕組みを上から変えることができないのであれば下から
その土台をぶっ壊すしかない。



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