ユニクロの「週休3日制(週4勤務×10時間)」で労働環境が悪化する可能性あり

昨日はユニクロの「週休3日制(週4勤務×10時間)」は労働環境の改善に効果的だと思う。などと言ってわざと結構調子の良いことばかりを書いていたら「週休3日制は最高の勤務形態だ!素晴らしい!」とでも言わんばかりの内容になってしまった。

実際そんなに上手く制度が運用されるとは限らず、逆に週休3日制の勤務形態が最悪なものになってしまう可能性すらある。今日はその点について書きたい。なお、以下の内容は仮に週休3日制度が形骸化した状態で運用された場合に考えられる労働者のデメリットなので、別に「ユニクロはこんな酷い運用をするに違いない!」と邪推しているわけではない。一応、断っておきたい。


週4日勤務のはずが週5日勤務になる

おそらく一番可能性があるのが、忙しさのあまり結局は週5勤務となってしまうパターンだ。

今回の週休3日制の対象は地域正社員だけであり、転勤有りの正社員は普通の勤務形態で(おそらくシフト制なのだろうが)週5日は出勤する必要があるため標準的な労働日数は週5日ということになるのだろう。このとき、慢性的に仕事が忙しくて人手が足りない店舗があれば、標準的な労働日数の週5日よりも出勤日が少ない(4日だけ)地域正社員にお声がかかる可能性がないとは言えない。

「みんな週5勤務で頑張っているんだから、あと1日だけ出てくれない?」と正社員が地域正社員に頼み込む場面は想像に難くないだろう。

結局、週5勤務になって1週間の勤務時間が10時間×4日間+8時間×1日=48時間」と通常よりも長くなってしまうかもしれない。

サービス残業扱いで残業代が出ない

週休3日制は1日の労働時間を10時間とし週に4日間勤務することで1週間の労働時間を確保しているので、週休2日のときと給料は変わらないという特徴がある。

週4日勤務をした時点で給料は満額もらっているため、先述のように結果として週5日出勤になってしまった場合も「満額もらっているんだから良いよね。」と余分に1日働いた分の残業代が付かないサービス残業になってしまう可能性は十分にある。

ユニクロ以外のブラック企業がヤバい

ユニクロは以前は超絶ブラック企業だったようだけど、労働者が訴訟を起こしたことがきっかけとなって徐々に労働環境の改善(転勤したくない人用の地域正社員制度など)を進めているらしいので、今回の制度がどのような結果となるのかについては個人的にはとても興味がある。今後も是非注目したいと思う。

大きな問題が発生すると思われるのは、週休3日制を真似して導入する企業が現れたときだろう。ブラック企業ほどどうでも良いことに知恵が働くので、週休3日制の導入の悪用により給料据え置きで週4勤務のはずが気付いたら週5勤務となって1日分タダ働きしていたという上記のデメリットに見舞われる労働者が多数出るかもしれない。

実際、現時点で管理職や裁量労働制の仕組みを利用して残業代を払わないブラック企業が多数存在するのであり得ない話ではないはずだ。

まずは週5勤務で労働基準法の遵守を

そもそも、現状の週5勤務の形態でも残業が皆無で有給を全消化できるなら、わざわざ奇抜な勤務形態を採用を導入しなくても労働者は十分にライフワークバランスを保った生活を送ることが可能だ。

今回は物珍しさから週休3日制がニュースになったけど、そんなことよりも残業や休日出勤が常態化している異常な労働環境が労働基準法遵守の労働環境に変わっていくことが先決だろうと感じる。



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