ヒューマンエラーを想定せず労働者の勤勉さに頼りすぎな会社

11月27日の夜、東京メトロの丸の内線で運転を見合わせるトラブルが発生した。

丸ノ内線 乗務員到着せず一時見合わせ
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20131128/k10013396371000.html


記事によると、回送電車を運転予定の乗務員がいなかったため電車が停車したままとなって、全線で運行再開までに30分かかり180,000人の利用者に影響したようだ。この運行トラブルのせいで帰宅が大幅に遅れた人も少なくないだろう。

何故、回送電車を運転予定の乗務員がいなかったのかというと、担当乗務員への指示や確認が十分でなかったという引き継ぎトラブルが原因らしい。ほんの些細なミスが多くの人々にこれだけ大きな影響を与えたと思うと恐ろしいものがある。



東京メトロは今回のトラブルを受けて「運行に関する確認事項は間違いがないよう指導を徹底し、再発防止に努めます。」としている。しかし、このような対策で今後同じようなトラブルを完全に防ぐことはできるのかというと非常に疑問である。

今回のトラブルの原因は「引き継ぎの確認ミス」というヒューマンエラーである。いくら指導を徹底したところで人間はミスをするときは必ずしてしまうので、今後一切同じようなトラブルを防ぎたいのであれば引き継ぎミスが起こりえないような別の対応策を考えることが必須である。気を付けるだけでミスが防げるのであれば、それほど楽なことはない。



しかし、これまでに「引き継ぎの確認ミス」というヒューマンエラーの発生を防ぐための対策が行なわれていなかったということは、「確認ミス」という仕事する上では比較的ありがちな失敗と隣合わせの環境下であったにも関わらず正常運行が行なわれていたということを意味している。これは乗務員の勤勉さの賜物であると思う。

※世界標準では鉄道・地下鉄というものは遅延や運休が頻発するのが当たり前らしい(頻度や規模は国によるだろうけど)。



東京メトロに限らず、注意すれば防げるからという理由でヒューマンエラーの発生が想定されていなかったり、労働者の勤勉さに頼って質の高いサービスの提供を実現している会社は多い。本来であればヒューマンエラーの発生防止や質の高いサービス提供は個々の労働者の能力に頼るものではなく、会社として体制作りを行なわなければならないはずであるけれど、実際はそうはなっていない。

こういった労働者の勤勉さに頼りすぎる労働環境は、労働者に大きな負担をかける原因のひとつになっているのではないかなと思う。



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