食品偽装問題からわかる日本社会の「赤信号、みんなで渡れば怖くない」

阪急阪神ホテルズの「メニュー誤表示」(という名の食品偽装)問題は、瞬く間に全国に広まったようで、連日新たに食品偽装が発覚したという話題が新聞やニュースで取り扱われている。


最初の阪急阪神ホテルズの食品偽装こそかなりのインパクトがあったものの、今ではそんな食品偽装問題にすっかり慣れ切ってしまって多くの人々はほとんど関心を示していないのではないかと思う。少なくとも僕は新たな食品偽装のニュースを知ったとしてもその詳細まで確認することはなくなった。



ところで、何故こんなにも連日に渡って新たな食品偽装が発覚するのか。

理由の一つとして考えられるのは、どさくさに紛れて食品偽装を有耶無耶にしてしまおうという魂胆からくるものだと思う。国民が食品偽装というニュースに目新したを感じなくなった今であればニュースで大きく取り扱われることはないし、仮に取り扱われたとしても「食品偽装を行った企業一覧」というような簡易な表に会社名が載ってそれが新聞に載るくらいである。最初の阪急阪神ホテルズのように連日に渡ってトップニュースとなり謝罪会見の様子まで事細かに取り扱われる可能性は限りなく低いからこそ、このタイミングなのだろう。

別の理由としては、「赤信号、みんなで渡れば怖くない」という意識が原因だと考えられる。大きな社会問題となっているサービス残業や有給取得拒否(共に労働基準法違反)を「他の会社もやっているから(みんなやっているから)」という理由で特に深く考えずにやっている会社は非常に多いが、食品偽装についてもそれと同じ感覚で「他の会社がやってるならうちだって大目に見てよね。正直に告白するから許してね?」というところだろう。



「赤信号、みんなで渡れば怖くない」はツービート(ビートたけし&ビートきよし)のブラックジョークのうちの一つである。昭和の時代のブラックジョークであるにも関わらず今でもよく耳にするフレーズであることからも日本社会の構造を的確に表現しているのだな、と食品偽装のニュースを見ながら思った。



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