従業員も客も全員が不幸になるマクドナルドの「ENJOY!60秒サービス」

マクドナルドの「ENJOY!60秒サービス」が昨年末の発表時から話題になっている。サービスの内容は以下の通り。

お会計終了後から商品お渡しまでの時間を砂時計(ドライブスルーはタイマー)で計測し、商品提供までに60秒を超えたら、ビッグマックなどお好きなバーガー無料券を、60秒以内でもプレミアムトーストコーヒー(ホット/アイス)(S)無料券をプレゼント!

公式サイトより引用
※一部読みやすいように句読点を追加しています。

見た瞬間にヤバさがプンプンと伝わってくる。マクドナルドに行ったことがある人ならわかると思うが普通は商品が出てくるまで60秒以上かかる。それを60秒以内に短縮するというのだが、どう考えてもムチャクチャ過ぎる。以下、60秒以内に提供できた場合と60秒以上かかってしまった場合について考えてみたい。

60秒以内に商品を提供できた場合

通常よりも遥かに時間を短縮して商品を提供しなければならないため従業員の負担が著しく増加する。おそらく、ちょっとした合間に一呼吸置くこともできずに常に動き回ることを要求されてしまうはずだ。加えて「60秒以内」ありきの商品提供になってしまうため、サービスの質の低下してしまうことは間違いないだろう、というか既にサービス低下が話題になっている模様。リンク先の画像を見ると、商品提供を急ぎ過ぎるあまりハンバーガーがハンバーガーとしての形を成していない状態で提供されている。これはかなり酷い。これではクレームが入ることは間違いないので従業員はただでさえ忙しいのにクレーム対応にも追われることになる。

客としてもハンバーガーとは言えない状態のものを受け取っても困るし、また、60秒以内に商品が出てきてしまったら「もしかしたら貰えるかも♪」と思っていたハンバーガー無料券がもらえないのだ。別に損をしていないわけではないが何か損をした気分になってしまうに違いない。

60秒以上かかって商品を提供した場合

60秒以内に商品を提供することを目標としている以上、それが達成できなければ店舗の従業員は店長から、店長は本部から指導が行われるはずだ。本来であれば怒られる必要のないところで怒られてしまうのは非常に理不尽な話だ。

また、従業員が普段と同じスピードで注文を処理して商品を提供したとしても、「60秒以内」という明確な基準が設定されているのでそれを超えてしまったら客としては遅いと感じてしまうかもしれない。普段と何も変わらないのにサービスが低下している、と受け取られる可能性があるわけだ。もし、これについて店舗にクレームが入ればこのクレームも処理する必要が出てくる。


というように、ざっと考えてみただけでも「ENJOY!60秒サービス」は誰一人として幸せになることはなくむしろ全員が不幸になってしまう残念なサービスであることがわかる。そもそも、それぞれの商品ごとに提供までにかかる時間は異なるはずなので、それを一律60秒で提供するという時点でかなり無理があるように思える。(コーラSをひとつと、ハンバーガー10個ではかかる時間が全然違うことは素人でもすぐにわかる。)そういった点を一切考慮せずに思い付きで「ENJOY!60秒♪」と言ってしまうような人間が上層部にいるから現場で働く人間がしなくても良い苦労をすることになってしまうのだ。。

マクドナルドは過去に名ばかり管理職や残業代未払いで話題になったことからわかるようにブラック企業であることは間違いない。いい加減人を幸せにしないような取り組みは改めて欲しいと思う。



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