ミスマッチを防ぐ大阪産業大学・法政大学の就職活動支援

今日1月30日(木)のNHKおはよう日本にて、ミスマッチによる大卒者の早期離職を防ぐための取り組みについての特集があり、具体的な事例として大阪商業大学と法政大学の取り組みが紹介された。


大阪商業大学では、1,000人/年の卒業生に対して半年に1回の頻度で追跡調査を行い、会社を辞めたかどうか、会社を辞めようとしているかどうかを3年前から確認しているようだ。

調査では何故会社を辞めた(辞めたい)のか、その理由についても調べており、「会社説明会での説明内容と実際の業務内容が異なる」、「激務で睡眠時間が取れない(VTRに映しだされたアンケートによると、26連勤で毎日の睡眠時間は3~4時間、説明会で聞いていた休日日数が全くない、とのこと)」、「過酷な勤務で病気寸前で辞めた」といった報告が寄せられていた。

このようにして集めた各企業の実態を就職活動中の学生に情報提供することで、調査開始時点の3年前では30%だった卒業生の早期離職率が半分にまで下がったらしく、これはかなりの成果だと言えるだろう。

大阪商業大学としても、「早期離職に繋がらない就職活動支援」は学生獲得のためのアピールポイントになると考えているようだ。



法政大学では、特別講師の白井章詞氏による講義で「ミスマッチの実態」について学生が学ぶ機会が設けられている。

事前に学生に対して企業の職場環境等を調査させてそのイメージをレポートにまとめるように指示した上で、実際にその企業に勤めている卒業生を講師として招いて職場の実態を語ってもらうことで、学生の中にある企業のイメージと実態とのギャップを認識してもらう、というなかなか面白い講義だ。

この講義を受けた就職活動中の3年生の学生は自分のイメージと企業の実態とがかけ離れていることに驚きを隠せないようだったが、ミスマッチの実態を認識したことでその後に参加した就職説明会では残業等について質問をすることができるようになっていた。しかし、その残業が「ただ単に仕事が多くて終わらないことが原因の残業」なのか「社員が「やりがい」を持って積極的に行っている残業」なのかといった本質には迫ることができなかったようで、就職活動の難しさを感じていた。



以上がおはよう日本での特集の内容だ。

就職活動においては、企業側からの情報提供だけではその実態を知ろうとしても「やりがい」とか「成長」といったあやふやな言葉に濁されてしまうだけで正確な情報を掴めることはまずない。実態を知りたければ就職活動を乗り越えて実際に入社してみなければならないというギャンブル・大博打なのだから、離職率も高くなって当然である。



大阪産業大学と法政大学の取り組みは職場で働く労働者の生の声を聞くことができるという点で就職活動中の学生にとって有益であるというだけでなく、多くの大学にこれらの活動が広がっていけば過酷な労働環境の企業に学生が寄り付かなくなる(=労働環境が改善される、ブラック企業が淘汰される)といった効果も期待できるはずなので、是非とも大学の就職活動支援の一環として全国に広まって欲しいと思う。



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