部活動経験者だからといって仕事に対する「根性がある」とは限らない

新卒時の就職活動において部活動経験者、特に運動部に所属していた人は採用側から高評価を得ることが多い。

理由としては「先輩後輩の上下関係がわかっている」とか「団体行動ができる」とか色々あるけれど、「辛い練習に耐えてきたから根性があり、辛い仕事にも耐えることができる」というのが一番大きいのだろう。しかし、「辛い練習に耐えてきたから辛い仕事にも耐えることができる」というのは本当なのだろうか?

少なくとも、僕はそういう風には思わない。というのも、部活動の辛さと仕事の辛さはそのベクトルが全然異なるからだ。

仕事をする上での辛さというのは、残業ばかりで会社と家の往復だけで毎日が過ぎていく、上司や先輩が理由もなく威圧的である、クレーマーのような客にも頭を下げ続けなければならない、頻繁に開催される職場の飲み会には必ず出席して上司や先輩から社会人や仕事のあり方について説教を受けなければならない、等、精神的にくる理不尽な辛さが多い。

一方で、部活動というのは本人がその競技が好きだから取り組んでいることであるので辛い要素はほぼ皆無である。練習メニューがキツいという場合は当然あるだろうけど、それは強くなるために必要な練習であり肉体的に辛いだけであるので、仕事のように理不尽な辛さなんてものはどこにも存在しない。

もちろん、何らかの部活動に強制入部しなければならずやりたくもない部活動をやっている、監督の指導が軍隊的である、古い伝統に縛られて先輩には絶対に逆らえないというような環境であったり、練習メニューがシゴキだったり明らかにオーバーワークであるような場合はその限りではないのかもしれないが、普通の部活動であれば、精神的に辛いような状況に置かれることはほとんどないだろう。

そういった辛さのベクトルの違いを考えずに「運動部=根性がある=理不尽な仕事にも耐えられる」と勘違いしている会社や就職活動を行なっている学生がいればその考えは改めた方が良い。入社後に双方とも「こんなはずじゃなかったのに。」と後悔するハメになってしまう。



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