「甲子園を目指さない野球部」の創部が部活動の意義を考え直すきっかけになる

兵庫県芦屋市の私立芦屋学園高校は、来年度より「甲子園を目指さない硬式野球部」を創部するらしい。


甲子園目指さない野球部創部へ
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20131225/k10014086561000.html

何故、甲子園を目指さないのかというと、プロ野球球団の兵庫ブルーサンダーズ(関西独立リーグ)と提携を結んで直接指導を受けプロ野球選手を育成することを目標としているからだ。

甲子園を目指すには高野連に加盟し高野連が主催する大会へ参加する必要がある一方で高野連に加盟するとプロ野球関係者からの指導を受けることができなくなるため、積極的に後者を選択したのか後者を選択するために甲子園を諦めざるを得なかったのか実際のところは不明であるが、「野球部は(どんな弱小チームでも)甲子園を目指すものである」という従来の部活動の価値観を壊す画期的な出来事であることには間違いないだろう。



このブログでは何度か部活動のあり方について取り上げているけれど、僕は部活動を行うにあたっては必ずしも甲子園やインターハイを目指す必要はないと考えている。勝利至上主義で活動したい人もいれば自分の好きな競技に取り組むことでストレスを発散したり運動不足を解消したりできれば良いという人もいるのだから、そういった個人個人の価値観を尊重した上で部活動を行っていくべきだと思う。

そのような多種多様な価値観の一つとして「甲子園を目指さないでプロ選手を目指す硬式野球部」が創部されることは、固定化されてしまった従来の部活動の価値観や意義を考え直す良いきっかけになるのではないだろうか。

ただ、高野連に加盟しないで野球を行うあたっては高野連に加盟する他の高校と練習試合ができないといった非常に大きなデメリットがあるため、選手が実戦不足に陥ってしまう可能性が非常に大きい。そんな状態でプロの指導をみっちり受けたとして、果たしてプロ野球で通用するような選手が育つのかどうかという点については疑問が残るため、そのような課題をどのように解決していくのか今後の動向に注目したい。



野球に限った話ではないが日本全体として各スポーツの選手層を厚くしたいのであれば、各々の競技への入口を広く設けることが重要であるので、全くの初心者が遊び程度で競技に親しむことができる部活動を作って競技人口を増やた上で、その中から勝つことを目指して競技に打ち込みたいという人が現れたら本格的な指導を行っていく、という仕組みが理想だと思う。

現状では、興味はあっても「いきなりガチンコで競技に打ち込むのはちょっと・・・」と尻込みをしている人はかなり多いはずなのでそれなりに効果はあるのではないだろうか。

今からそういった部活を設立できれば2020年の東京オリンピックにはギリギリ間に合うかもしれない。



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