裁量労働制で仕事の効率化を推進する株式会社クロノス

裁量労働制というと残業代を不当に削減しようとする企業の方便の意味合いとして耳にすることが多い。


実際、友人の働く職場において裁量労働制が導入されたことで80時間/月分の残業代がそれを遥かに下回る額に圧縮されてしまった、という悲しい話を聞いたこともあるので僕個人としてはあまり良いイメージは持っていない。



そんな現実の運用上では労働者にとってメリット皆無の裁量労働制を上手く導入して仕事の効率化を図っているという株式会社クロノスの事例を紹介したい。

生産性が高いエンジニアを評価するための2つの仕組み
http://d.hatena.ne.jp/iad_otomamay/20140217/1392629372

記事によると、裁量労働制の本来の趣旨と同じく仕事が早く終わったら余った時間は自分のものとして早く帰っても良いし、勉強に費やしても良い、としているらしい。これが裁量労働制の正しい運用方法なので別に目新しい考え方ではないはずなんだけど、現実問題として多くの会社において裁量労働制が導入される理由が残業代の不当な削減(いくら働いても定額以上の残業代は払いません、ということ)のためであることを考えると、これだけで素晴らしい制度だと思える。

また、みなし労働時間を10時間(8時間+残業2時間)としているため毎日早く帰宅したとしても月に40時間分の残業代は必ず支給されるということで、毎日定時ダッシュをしたときにありがちな「早く帰れるのは良いけど、残業代がないから生活がしんどい。」という事態にも陥らないように考えられる点も良い。もちろん、スケジュールの都合で月の残業時間が40時間を超えた場合には救済措置も用意されているとのこと。



10時間分の仕事があることを考えると、(例えば)6時間とかの超短時間で仕事を終わらせて毎日15時に帰るという生活は難しいかもしれないけど、頑張って仕事をして毎日1~2時間を圧縮(=残業時間は0~20時間/月となる)して40時間分の残業代が支給されるとなれば、労働者としてはそれだけで自然とやる気が湧いてくる。

また、どうしても外せない用事がある日には早く帰宅し、それ以外の日に埋め合わせをするという選択を自分の意思で選択できる点も労働者にとってメリットがあって良いと思う。特に、役所や病院に行きたいとき、子どもの急な発熱で幼稚園まで迎えに行かなければならないとき等には非常にありがたい話だ。



運用上では、10時間分の仕事として適正な量を決めるのが難しそうな気はするけれど、その点は適宜フィードバックを行って改善していくしかないだろう。ただ、わざわざ労働者に有利な裁量労働制を導入していることからも、その辺りは会社主導でしっかりやれているんだろうなとは感じる。

記事を読む限りでは具体的にどれだけ効率化されているのかはわからないが労働者が頑張って働きたくなる仕組みが構築されていることは事実だと思うので、株式会社クロノスの取り組みが裁量労働制の成功事例の一つとして是非世の中に広まって欲しいと思う。



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