残業代の支払いを求める労働者を悪者に仕立てあげる詭弁

こんな記事があった。


あ、「やりがい」とかいらないんで、とりあえず残業代ください。って残酷な言葉だと思う。
http://d.hatena.ne.jp/tokunoriben/20131218/1387384044

記事の内容を要約すると「残業代を欲しがるヤツっておかしくね?」という感じであり、「脱社畜ブログ」の日野瑛太郎(電脳くらげ)氏の新刊”あ、「やりがい」とかいらないんで、とりあえず残業代ください。”(というタイトル)に対する批判なのだけど、ちょっと気になった点があったのでその点について触れたい。



仕事が定時内で終わるという前提

記事の中では、チンタラ引き伸ばしながら仕事をした方が給料(残業代)が増えるのはおかしい、と指摘しているがこの前提がそもそもおかしい。日野氏の本はまだ発売されていないが、この中で想定されているのが定時内で終わらせることが到底不可能な量の仕事を片付けるために残業をしたとしても残業代をまともが支払われずに「やりがい」ばかりが与えられる、というケースであることは脱社畜ブログの内容を考えれば明らかである。

ブログ主は脱社畜ブログの読者でありいつも楽しくと読んでいると明言しているのに、この大前提を読み違えてしまった理由がよくわからない。

残業代を求めるサラリーマン=ダメリーマンである、という主張

目の前のサラリーばかりを気にするサラリーマンはダメリーマンである、目の前のサラリーを気にせずに一生懸命仕事をして将来独立すればもっと稼げるのに目の前の残業代ばかり気にするやつってバカだよね、と言わんばかりの内容であるけれど、一生サラリーマンでいる道を選択するか独立を目指すかどうかは個人の考え方の問題であるので、ハッキリ言って大きなお世話である。

確かに、独立した方が大きく稼げる可能性が高い、という話は間違っていないと思う。しかし、サラリーマンと独立起業のどちらにもメリット・デメリットがあり、一概にサラリーマンがダメであり、起業が賢い選択であるとは言い切れない。繰り返しになるが個人がどちらを選ぶかというだけの話である。

というか、残業した際に残業代が発生するのは日本社会のルールなのだから、一生懸命仕事をして独立を目指すことと残業代の支払い云々については全くの別問題である。



リンク先をみれば分かる通り、記事がすごく長いのでブログ主は時間をかけて一生懸命書いたのだと思うけれど、僕個人としては「残業代を払いたくないけど自分が悪者になるのは嫌だから、残業代を請求する労働者が悪いことしました!」という労働環境への批判に対する反論としてありがちな「アレコレと難癖をつけて労働者を悪者に仕立てあげる詭弁」でしかないな、と感じた。



こういった主張を目にする度に、「労基法に違反しているのは知ってるけど俺は絶対に残業代は払わない!文句あるヤツは今すぐ辞めろ!労基署でも何でもこい!」といったオープンなブラック企業の方がいっそ清々しくて良いと思う。



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