「会社の常識」は「社会(人)の常識」ではない

会社に入社したばかりの新人時代に上司や先輩から「こんなことも知らないのか?社会(人)として常識だぞ?」と叱責を受けたことがある人は多いと思う。敬語の使い方、文書の書き方、客先訪問時のマナー、飲み会での振る舞い、など様々な場面での指摘に使われる非常に汎用性の高い決まり文句である。

しかし、本当に「会社の常識」は「社会(人)の常識」なのだろうか?僕が過去に転職を行って複数社に勤めた経験から言うと、答えはNOである。




例として、残業(代)の取り扱いに上げると以下のような感じである。

  • A社 → 1時間未満の場合は残業を申請しても全て却下されるが1時間以上であれば1分単位で出る。
  • B社 → 面接の際に「うちは残業代もちゃんと出ますから安心して下さい。」と言われていたが入社後は一転、残業申請などとてもできない雰囲気。
  • C社 → 「残業は30分単位で申請するのが普通だよね。」とのことだが、1分単位で申請しても受理される。

また、別の例としてパソコンへの外付けハードディスクやUSBメモリ等のの接続に関しては、

  • A社 → 基本的に接続厳禁。仮に接続しても使用できない上に接続した瞬間にシステム管理部門にバレて始末書。止むを得ず必要な場合は上司への申請&許可が必要。
  • B社 → 特に厳格なルールはないが使用が推奨される雰囲気ではない。
  • C社 → 無法地帯。会社の備品はもちろん、お客さんのものや個人のものまで自由に接続できる。

といった感じだ。その他、上司への報・連・相の方法、名刺交換の方法、飲み会での振る舞い、電話対応の方法など、どのような事柄においてもそれぞれの会社での仕事の仕方に共通点は見出だせなかった。



今更改めて僕が言うことでもないのかもしれないけれど、同じ会社に長年勤めている人は自分が所属している会社以外のルールに触れる機会がないために「会社の常識」が「社会(人)の常識」であると勘違いしまっているだけだ。仕事に限らず、コミュニティが違えばそこには独自のルールがあるのが普通であり、そのルールが世の中のどこでも通用するなんてことはあり得ない。

ただ、法律や業界内の規格などに基づいたルールは「会社の常識」=「社会(人)の常識」であるのでそこは間違えてはいけない(上記の例の残業(代)に関するルールは本来日本中どこでも労働基準法に基づいた共通のものであるべき)。「会社の常識」が「社会(人)の常識」とならないのはあくまでもそういった統一したルールから外れる部分であるのでその点については注意が必要だ。



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