ブラック企業が原因で医療費が増大している

今日のヤフーニュースでこんな記事を見つけた。

<糖尿病患者>熱心な運動で死亡リスク半分に…厚労省研究班
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130225-00000005-mai-soci

日頃から熱心に運動をしている糖尿病患者はほとんど運動しない人と比較して死亡率がほぼ半分に下がることが判明した、という内容の記事だ。運動をすることで血糖値や血圧が改善されるのが主な理由らしい。

1日当たりの必要な運動量は6km/hのウォーキングで約1時間10分、水泳では30~40分らしいので、高強度の運動を長時間続けなければならないというわけではない。糖尿病による死亡のリスクを考えるとこれくらいの運動量なら生活の一部として取り入れることは決して難しいことではないと思う。しかし、現実はそう上手くはいかない。

というのも、ご存知の通り日本人は来る日も来る日も働き詰めなので、とてもじゃないけれど30分~1時間/日の運動時間なんて確保できるわけがない。もちろん、食事や寝る時間以外のほとんどを仕事に費やしている、という人以外はやる気次第では決して運動時間を確保できないわけではないとは思う。しかし、そんな人は極々一部の人達だけだ。

例えば、僕は運動するのが好きなので時間があるときは20km以上走ったり3,000m以上泳いだりすることはわけないのだけど、それでも仕事が忙しいと運動する気力なんてなくなってしまう。僕のように運動が趣味の人間ですら仕事の疲労の前には勝てないのだから、運動が特に好きでなかったりましてや嫌いだったりする人については言うまでもなく運動する気なんて微塵も湧いてこないと思う。

このように、仕事に忙殺されている多くの日本人は糖尿病のリスクを下げるために運動が必要であっても仕事のせいで運動時間を確保することが難しい。ということは逆に、仕事のせいで運動ができないために糖尿病のリスクが上がってしまっていると言っても間違いではないだろうし、糖尿病だけではなくその他の生活習慣病(脳卒中、心臓病、脂質異常症、高血圧、肥満)についても同じ事が言える。

要するに、長時間労働や休日出勤を前提としているブラック企業のせいで病気のリスクが上がっている、すなわち、ブラック企業のせいで医療費が増大していると考えることができるというわけだ。ブラック企業は労働者から貴重な時間と本来支払われるべき賃金を奪っているだけではなく、医療費の増大という形で日本国民から税金や社会保険料まで奪っているということがよくわかる。

ブラック企業で働いている人も、ブラック企業とは程遠いホワイト企業で働いている人も、程度の差こそあれどブラック企業のせいで本来しなくても良い負担を強いられているのだ。労働者だけではなく日本の未来のためにも、やはりブラック企業は撲滅しなければならない。

※ブラック企業による医療費等の社会への転嫁、という問題点についてはNPO法人「POSSE」代表・今野晴貴氏の「ブラック企業 日本を食いつぶす妖怪 (文藝春秋)」で詳しく述べられているので興味があれば是非一読して頂ければと思います。



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