厚生労働省「労働基準法に関するQ&A」のススメ

厚生労働省のHP内には「労働基準法に関するQ&A」というコーナーが設けられている。


労働基準法に関するQ&A
http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/faq_kijyunhou.html

各労働基準監督署に寄せられる質問の中から代表的なものを抜粋した内容とのことだが、これがなかなか役に立つ内容である。Q&Aは以下の8項目に分類されており、それぞれの項目において具体的な質問とそれに対する答えが掲載が掲載されている。

  • 全般
  • 雇用契約
  • 労働時間・休日・休憩
  • 年次有給休暇
  • 賃金
  • 解雇
  • 就業規則・書類の保存
  • その他

ブラック企業などで労働者が労働力を搾取されてしまう原因の一つには労働者側の労働基準法に対する無知さもあると思うので、せっかくタダで利用できるQ&Aを利用しない手はない。



例えば、会社で「うちは就業規則で残業代は一切払わないように定めているから。」と経営者に凄まれてしまうと「会社がそう言うならそれが正しいのかな。」と勘違いして残業代を諦めてしまうかもしれないが、Q&A「全般」内の以下の質問と回答を読めば会社の言い分がハッタリであることが一発で判明する。

質問
「労働基準法に違反している契約でも、結んでしまえば有効なのでしょうか。」
回答
「労働基準法第13条は、『この法律で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分については無効とする。』と規定しています。」
http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/faq_kijyunhou_2.html


残業代の支払いについては労働基準法第三十七条(時間外、休日及び深夜の割増賃金)で定められているし、残業代云々以前に労働者に時間外労働をさせる場合は第三十六条(時間外及び休日の労働)に基づき労使間で協定を結ばなければならない。

まあ、会社の嘘が判明したからといって即座に会社側に未払いの残業代を請求できるかどうかと言えば社内での立場等の関係で難しいことが多いかもしれないが、少なくとも「就業規則に『残業代は払わない』と定めてあっても無効であるので残業代を請求することができる。」ということを知っていれば、会社を辞めた後にまとめて一括で請求するなどの対策を立てることができるようにはなる。それを考えれば労働基準法に詳しくなることには大きな意味があるはずだ。



労働基準法の理解は労働力の不当な搾取を防ぐためには絶対に必要になるのだから学校教育で必修にすれば良いのに残念ながら現実はそうではないので、労働者は自ら積極的に学んでいかなれけばならない。しかし、やはり独学となると労働基準法を眺めていても具体的に何を意味しているのかがわかりづらかったりするので、厚生労働省HPの労働基準法Q&Aはとても重宝する。

このQ&Aで労働基準法の概要を理解することができたら、より詳しく学ぶために専門書を読んだりネットで詳しく調べたりすれば良いだろう。ページ数はそんなに多くないので、通勤中や昼休み等のちょっとした空き時間に是非一度読んでみて欲しいと思う。



   スポンサーリンク