公共工事の総合評価落札方式の問題点

最近話題の公共工事について

明日2012年12月16日(日)は第46回衆議院議員総選挙である。

民主党が再び勝つのか、自民党が政権復帰を果たすのか、
それとも第3極が踊り出てくるのか、あまり選挙に興味がなくても思わず注目してしまうだろう。


各党様々なマニフェストを掲げているが公共工事の扱いはそれぞれ異なっているようだ。

自民党 → 公共工事によるデフレ脱却
民主党 → 公共工事はばらまきと批判
維新の会 → 公共工事拡大とは異なる経済成長を目指す

という感じ。

各党それぞれの考え方があるだろうし僕自身政治に疎いので公共工事が
良いのか悪いのかは一概に判断できないけれど、公共工事に関して
僕が常々思っていることがあるので今日はそのことについて書きたいと思う。


一般競争入札から総合評価落札方式へ

公共工事の場合、複数業者からの入札により受注者が決まる。

最低制限価格を超える一番安い価格で入札した業者が工事を受注できるという
極めてシンプルな仕組みだ。
(条件を満たせばどの業者でも自由に入札に参加できる方式を”一般競争入札”、
 発注者側が指名した業者に入札させる方式を”指名競争入札”という。)


ただし、いくら最低制限価格という下限があるといっても価格だけで受注者が
決まる仕組みであるため工事を受注しようと思ったら他社に負けないためには
価格を下げまくるしかなく、工事中の安全管理が疎かになったり、
工事の品質が低下してしまうという問題点がある。


そういった問題点を解決するために最近は”総合評価落札方式”という
入札方式が増えている。

”総合評価落札方式”とは入札価格だけでなく企業が持つ技術力や信頼性、
地域貢献度などを数値化し、それらを総合した結果で受注者を決める入札方式のことだ。

要するに入札価格以外の点が大きく評価されれば価格が多少高くても
工事を落札できるのだ。


総合評価落札方式で業者のタダ働きが増える

こうして書いてみると総合評価落札方式はとても良い方法に思えてくるが
僕はこの方式に待ったをかけたい。

総合評価落札方式の”地域貢献度”という項目が非常に厄介だからだ。


”地域貢献度”を上げるためにはボランティアをする必要がある。

ボランティアをするだけで自社の評価点が上がって工事を落札しやすくなるのであれば
ラッキーに思えるかもしれないが、当然のことながらボランティアを行うのは
自社だけではなく他社も同じようにやる。

そうすると、どうなるか。

結局どの企業も”地域貢献度”という点においては横並びになってしまって差がつかない。
(ボランティアをすればするほど無限に加点されるわけではない。)

つまり、タダ働きをして終わってしまって嬉しいことなど何もないのだ。


役所によるボランティアの強要

なぜいきなり公共工事のことに関する記事なんて書いたのかというと、
新聞を読んでいて「○○建設業者が地域貢献活動として道路の補修をしました。」というような
記事をよく目にするからだ。

本来であれば役所がお金を出して発注しなければいけないような工事を
総合評価落札方式のために業者が”ボランティア”で直しているなんてどう考えてもおかしい。


役所によるボランティアの強要をなくすためにも、
総合評価落札方式から”地域貢献度”の項目をなくした方が良いんじゃないだろうか。



   スポンサーリンク